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セマンティックなHTMLで差がつく!SEOにも効くマークアップの基本

セマンティックなHTMLで差がつく!SEOにも効くマークアップの基本

セマンティックHTMLとは?なぜ重要なのか?

セマンティックHTMLとは、「意味のあるHTML要素を使って、Webページの構造を分かりやすく記述する」という考え方です。HTMLには、見た目だけを整えるための汎用的なタグ(例:<div> や <span>)だけでなく、「これは見出し」「これは記事の本文」「これはナビゲーション」といった意味を持つタグが多数用意されています。

セマンティックなマークアップを使うことによって、以下のようなメリットがあります:

  • 検索エンジン(SEO)に強くなる:Googleなどの検索エンジンはページの構造を理解しやすくなり、コンテンツの評価が正確になります。
  • アクセシビリティの向上:スクリーンリーダーなど支援技術にとって情報が伝わりやすくなります。
  • コードの保守性が上がる:開発者がHTMLの構造を見ただけで、どの部分が何の役割を果たしているかすぐ分かります。

よく使われるセマンティックHTML要素とその役割

セマンティック要素は、以下の4つのカテゴリーに分類することができます。

1. 文書構造(Document Structure)

文書全体の論理的な構造を定義するためのタグです。従来はすべてを <div> で囲むことが一般的でしたが、HTML Living Standardでは以下のような意味のあるタグが用意されています。

  • <header>:ページやセクションのヘッダー部分。ロゴや見出し、ナビゲーションなどを含む。
  • <footer>:ページやセクションのフッター部分。著作権表示、連絡先、ナビゲーションの補足などに使用。
  • <main>:そのページ独自のメインコンテンツ(全ページ共通のヘッダーやナビゲーションを除く)。
  • <nav>:ナビゲーションリンク群。ページ内移動やサイト全体のメニューを定義。
  • <section>:章やトピックなど、意味のある内容のまとまり。
  • <aside>:補足的な情報(例:広告、関連記事、用語解説など)。
  • <article>:独立して再利用可能なコンテンツ(例:ブログ記事、ニュース記事など)。

2. テキストの意味づけ(Textual Meaning)

見た目だけでなく、テキストの意味や重要性を明示するためのタグです。

  • <p>:段落(paragraph)を示す基本タグ。テキストの区切りを明確にし、読みやすくする。
  • <em>:強調。音声読み上げ時に強調される。
  • <strong>:より強い重要性を示す。通常は太字で表示。
  • <mark>:文中の重要な語句やキーワードをハイライト。
  • <cite>:引用元を明示。
  • <blockquote> / <q>:外部からの引用。<blockquote> は長文、<q> は短文に適する。
  • <time>:日付や時刻を指定。検索エンジンや機械が理解しやすくなる。
  • <h1>〜<h6>:見出しの階層構造を示す。<h1> が最上位、数字が大きくなるほど優先度は下がる。

3. メディアタイプ(Media Type)

音声、映像、画像といったメディアの種類を明示するタグです。

  • <audio>:音声コンテンツを埋め込む。複数の音声ソースを指定可能。
  • <video>:動画コンテンツを埋め込む。再生コントロールや字幕も設定できる。
  • <picture>:レスポンシブ対応画像。画面サイズや解像度に応じて最適な画像を表示。

4. 関連性を示すタグ(Correlation Tags)

複数の要素の関係性やグループ化を明確にするタグです。

  • <ul>:順不同リスト。要素の順番に意味がない場合に使用。
  • <ol>:順序付きリスト。手順やランキングなど、順番が重要な場合に使用。
  • <figure> + <figcaption>:図や画像、コードなどの内容と、その説明文をグループ化。
  • <address>:連絡先情報を提供。記事内では筆者の連絡先、フッターではサイト全体の連絡先を示すことが多い。

セマンティックHTMLの書き方:具体的な例

まずは「構造」を意識することが重要です

HTMLを書く際は、デザインや見た目よりも先に、各部分が「見出し」「本文」「補足情報」などどのような役割を果たすかをはっきりさせることが大切です。これにより、文書全体の意味が明確になり、後々の修正や保守もしやすくなります。

適切なタグを使い分けましょう

意味に応じて正しいタグを使うことが、セマンティックHTMLの基本です。

  • 見出しには <h1>〜<h6>
  • リストには <ul> や <ol>
  • 強調したい部分には <strong> や <em>

このように、タグの選択は単なる見た目ではなく、「意味」に基づいて行うのがポイントです。

実例:セマンティックでないHTMLと、セマンティックなHTMLの比較

セマンティックでないHTMLの例

このコードでは、すべてが <div> タグで囲まれており、意味のないクラス名だけに頼って構造を伝えている状態です。人間には理解できても、検索エンジンや支援技術には意図が伝わりにくいのが欠点です。

✔セマンティックなHTMLの例

このように書き換えることで、ページ全体の構造や各要素の意味が明確になり、読み手にも機械にも伝わりやすいHTMLになります。結果として、SEOやアクセシビリティも自然と向上します。

このようなセマンティックなコーディングを習慣づけることで、より質の高いWebサイト制作が実現できます 。

MARUTTOでは、セマンティックなHTML構造を重視したコーディングを通じて、SEOに強く、ユーザーにも優しいWebサイト制作を支援しています。構造化されたマークアップにより、より高品質で保守性の高いサイト構築が可能です。ご興味のある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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